東京の木を使って建てたお宅を訪問しました。築一年半になるそうですが、玄関に入った瞬間、ほんのり木の香りに包まれ、床に上がると優しい感じがしました。そして、居間に置いてある「ペレットストーブ」は、製材所やチップ工場から出る端材やカンナくずなどの木屑を粉砕して小さな円筒型に固めた「ペレット」が燃料で、やはり東京の木を利用したものです。煙突を外に出し、ペレットを入れる部分と燃焼部分が一体式で、自動着火や自動供給が可能となり、火力調節もできます。上に鍋をのせてコトコト煮ることもでき、小窓からみえる炎は暖炉のように心も温かにしてくれそう!同じように木を燃料にしている「まきストーブ」より楽に使えるそうです。
−温暖化に拍車をかける都会で“森を守る”−
木材をとる場合、一本の木の4割しか利用できず、残りの木屑はこれまで産業廃棄物として焼却処分にされていましたが、「燃料用ペレット」にすることで無駄なく使いきることが可能となりました。このペレットの最大の利点は、燃焼する時に発生するCO2を材料供給源である森林が光合成により再び吸収してくれることです。そして、私たちが石油などの化石燃料の代替として活用することで、CO2排出の削減が期待でき地球温暖化防止に貢献することができます。また、東京でできるエネルギー自給の一つともなりえます。
東京の木を建材や燃料として使うことで、森林に人の手が入り保全され、再生可能なエネルギー源となります。都心に暮らす私たちは東京に森林があることを忘れがちですが、持続可能な社会にするために、このような環境配慮型の器具を生活に取り入れることで東京の森林を守ることに参加できます。
* ロハス(LOHAS)とは・・・心と身体、地球にやさしいライフスタイルを表すことばで、Lifestyles Of Health And Sustainabilityの頭文字。