ツアーの参加者は環境に興味のある学生、様々な職歴・職種の社会人など、年代も20代から50代までの全部で15人、まるで大家族のようなツアーでした。
環境首都フライブルク市
フライブルク市はドイツの南西に位置し、気候も比較的温暖で季節の移り変わりも日本に似ていると言われる人口約21万人の学園都市です。西にライン川、東にシュヴァルツバルト(黒い森)が広がり、ミュンスター大聖堂を中心に中世の美しい街並みが広がっています。
1970年代初め、フライブルク市近郊の町で原子力発電所建設計画に対する市民の反対運動をきっかけに環境保護に対する気運が盛り上がりました。市民自らが代替策の省エネ推進を選び、再生可能なエネルギーの推進に発展させています。また、車の排気ガスによる酸性雨等の被害が深刻となったことから、市議会は「脱原発」を決議し、エネルギー政策を大きく転換して環境政策を推進してきました。環境保護と経済発展は相反するといわれますが、フライブルク市は住民参加とNPO、NGO、研究機関と共に経済開発をすすめ双方を両立させ、成功させています。
市の環境政策は、交通・エネルギー・大気汚染・自然保護・廃棄物の5つの柱ですが、市民自ら選択しつくり出してきたといえます。
フライブルク市の交通政策
徒歩も交通手段と位置付け、自転車、路面電車、バスは乗り換えしやすいように整備されています。日本のように乗車券を目的地まで買う必要もなく、一定の範囲であれば一枚の「地域環境定期券」でバスと路面電車に乗ることができ、家族で共有できます。改札や券売機もなくカード一枚で市内を自由に移動できるのは便利です。ごくまれに車内検札が来るそうですが、「定期券」を持っていないと罰金を科せられます。しかし、私たちが滞在している間に検札を受けることはありませんでした。
*詳しくはおひさまレポートに掲載。