今年度、市民団体によるGMセイヨウナタネの自生の実態調査が全国で行われています。輸送中に種がこぼれて芽吹いてしまうことや実験場からの花粉の飛散により自然界への拡散が当初から危惧されていましたが、その心配は現実のものとなりました。GMセイヨウナタネの自生が確認されたことで在来種との交雑が始まり、GM遺伝子がさらに広がっていくことが予想されます。生態系への影響も懸念され、国内でどこまで交雑が広がっているのか、調査活動は引き続き行われます。
「食品61品種、食品添加物12品目」
これは、2005年4月現在、日本で安全審査済みの遺伝子組み換え食品と食品添加物の数です。そして、日本で作ってもよい遺伝子組み換え作物(GMO=genetically modified organism)の数でもあります。しかし、私たちは日常生活の中で、納豆など、非GMOという表示を目にすることはあっても、GMOが入っていることを知る機会はあまりありません。それは、日本でのGMOの表示制度が、表示義務品目のみが対象で、さらに混入率が5%以上の上位3品目に限定されているためです。たとえば、お菓子などでGMOのコーンスターチや油を使っていたとしても、食品への混入率はわずかであれば、表示の義務付けはありません。
実験段階なのに、大丈夫?
<中略>
広がる遺伝子組み換え
<中略)
私たち、消費者が(生活者)が望むもの
BSE問題や食品偽装事件などにより、市場にある食品への信頼性は揺らいでいます。私たちは安心して食べるために安全な食品を選びたいと思います。しかし、GM食品は、ほんの一部しか表示の義務付けがされていないので、私たちは選ぶことすらできません。また、GMOの栽培は、生態系への影響や健康への被害が心配されているので将来に渡り不安が残ります。
私たちは消費者の選択の権利を守るためにも遺伝子組み換え食品すべての表示の義務化、遺伝子組み換え作物の栽培規制を求めます。
*詳しくはおひさまレポートに掲載。