日本は合計特殊出生率(一人の女性が生涯に産む子どもの平均数)が1.29と1899年の統計開始以来、最低記録を更新し、少子高齢化が進んでいます。こういった社会現象により、子どもは多くの大人から注目されています。
特に親は、我が子のためにたくさんの愛情と可能な限りのお金をかけようとする傾向があることは、教育産業や子ども産業の上昇からも伺えます。子どもは親からの愛情と期待を素直に受け入れながらも、年齢を重ねるに従い息苦しさを覚えるようになるといいます。それまでの、親に評価されたい、誉められたいといういわば純粋な気持ちは「注目されること・愛されること、⇒過度に期待されること・管理されること」へと変わり、負担に感じ始めるのです。しかし、子どもは、親に心配かけたくない、がっかりさせたくないと心底思い、「私には(僕には)もうできない・・・」と言う本音を明かすことさえできなくなるのだと言います。
わかってほしい
例えば、夜コンビニエンスストアの前で、輪になってしゃがんで話に夢中になっている中高生を見て、大人は眉をひそめ、悪い子達がたむろしていると思い、時には怖いという印象を持つこともあるようです。大人は喫茶店やレストランに入ることができますが、時間もお金もない子ども達は、ちょっとした世間話をする場所すらないのが現状です。
単に子ども達は塾の帰り道に偶然会って、たわいもない話をしているに過ぎないケースが多く、ここが子ども達にとって唯一息抜きになっているのです。そんな子ども達の事情を理解しようとせず「子ども」への偏見が広がっているのではないでしょうか。
子どもと地域とのかかわり ・・・中略・・・
地域で受講するCAP講座
目黒区では、9月25日に南部地区の碑小学校を使用して、「暴力から子どもたちを守るために」という出前講座が開かれました。これは、目黒区 人権政策課の男女平等・共同参画センターが主催し、地域に出向いて、地域の大人を対象にした初めての講座です。今回は、碑小学校のPTAも協力し、子ども講座を併せて開講しました。
このような子どもをメインとした講座が地域で開かれること、区民と行政の協働での企画は、画期的な試みと高く評価されました。今後も他の地域で開催されることを期待します。